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How did you feel at your first kiss?
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 ABCオープン男子決勝のあった日の夜、海堂は乾の家を訪れていた。
 この日は乾の両親が揃って仕事で帰らない日でもあり、前から海堂は乾の家に泊まる事になっていた。
 約束の時間ちょうどに訪れた海堂は、自分がプラチナチケットを手に入れて昼間の試合を直接観に行っていた事を知っていた乾に生で観戦した感想を聞かれて。
 その日起こったささやかなトラブルを、訥々と説明した。
「着たの?」
 話を聞き終えた乾が最初に言った言葉の意味がよく判らなくて海堂は乾を見つめた。
 乾は普段とあまり変わらないように見え、しかし海堂にはやはり言われた問いかけの意味が汲めなかった。
「柳生は、海堂のジャージを着たのか?」
「……先輩?」
「それで海堂は柳生のジャージを着たって事か?」
 俺もした事ないのに?と言った乾の声で。
 漸く海堂は気づいた。
 どうも責められているらしい。
「……俺もした事ないって……当然でしょうが」
 サイズあわねーだろと海堂が言えば。
 乾はあまり機嫌がよくない顔で、絶対納得なんかしてない声で、ふうん、と呟いた。
 怒っているというよりは。
 これは、要は、拗ねているのだ。
 この体躯で、この顔で、ものすごい大人げない拗ねっぷりで。
「……………」
 視線を斜に流して何も話さなくなった乾との間に沈黙が漂う。
 海堂は呆れて、派手な溜息を吐き出すのと同時に言った。
「あんたは脱がせてんだからいいだろうが……!」
 どっちも欲しがるなときつく言い渡すや否や、海堂は乾にのしかかられた。
 腰を下ろしていたベッドに押し倒される。
「それもそうだ」
「……………」
 全く持って穏やかな笑顔で唇を合わせてきて。
 乾は海堂の服を剥ぎ取っていく。

 海堂の溜息は深まるキスに霧散していった。
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